デモや行動に参加する前の準備
警察が一人のスマホにアクセスすると、アクティビストのネットワーク全体(連絡先、Signalのチャット、位置情報の履歴など)を把握できてしまいます。ここで紹介するステップは、あなた自身だけでなく、あなたとつながっているネットワークも守るためのものです。
このチェックリストの対象: 抗議活動、リスクの高い抗議活動、デモ、または警察の出動が予想されるイベントに参加するすべての人。 ICE監視行動のデジタルセキュリティ のための別個のガイドがあります。
逮捕のリスクをとる予定? 逮捕の危険があるアクション(座り込みや封鎖など)に参加する場合は、 逮捕の危険があるアクションのためのデジタルセキュリティガイド に従ってください。仲間とのスマホに関する合意事項、行動参加前に救援担当者にスマホを預けることなどについてカバーしています。
なぜこれが重要なのか?
社会運動は何十年もの間、政府のエージェント(地元の警察、FBI、CIA、NSAなど)によって監視され、潜入され、信用を落とされ、妨害されてきました。テクノロジーの発達によって、私たちは誰もが追跡され、プロファイリングされています(たとえ一度も逮捕されたことがなくても)。
でも、私たちの運動を守るためにできることはあります! このガイドでは、抗議行動やアクションの前と最中に誰でもできる簡単なことを紹介します。自分自身と、運動の中でも特にリスクの高い仲間たちをより安全に守るためのものです。
考えておきたい脅威
- スマホの押収と捜索 - 逮捕された場合、警察はあなたのスマホに侵入して、メッセージや写真などの個人情報にアクセスし、証拠として使おうとすることがあります
- 通信の監視 - 警察は通常のSMSや通話を傍受して、デモの計画や参加者についての情報を集めることができます
- 位置情報の追跡 - スマホは常に信号を発信していて、そこからあなたの居場所がわかったり、デモに参加していた証拠にされたりすることがあります
- アクティビストのネットワークの把握 - 一人のスマホからデータを手に入れることで、警察はその人とつながっているアクティビストやオーガナイザーのコミュニティ全体を特定できてしまいます
ほかにもたくさんありますが、ここでは主なものをいくつか挙げました。
そもそもスマホは必要?
いちばん安全なスマホは、スマホを持たないこと。
可能なら、スマホはいっそ持っていかないのがおすすめです。データとプライバシーを守るうえで、これが最も安全な選択肢です。
とはいえ、行動中に連絡を取り合う必要があることも多いもの。時間とお金をかけられるなら、サブのスマホが最もバランスのいい選択肢です。入っているデータが最小限で済むからです。
サブのスマホを用意するのが、誰にとっても現実的なわけではないことはわかっています。普段使いのスマホを持っていく必要がある場合は、以下のリストを参考にスマホの安全性を高めましょう。
スマホの基本的な保護
このセクションは、リスクの低いデモ(No Kingsなど)に参加するすべての人向けです。イベントのコーディネーターやリスクの高い参加者は、以下のセクションにも取り組んでください。
重要逮捕されるリスクが高まってきたら、スマホの電源を完全に切る
データが一番守られるのは、スマホの電源が切れているとき(ロックしただけではダメ)
スマホの電源が完全に切れていると、警察によるスマホ解析ツール(フォレンジック抽出ツール)警察や出入国管理当局が、押収したスマホに侵入してデータをコピーするために使う機器。削除したメッセージまで復元されることもある。よく知られているのはCellebriteやGrayKey。長くてランダムなパスコードを使い、スマホを最新の状態にしておけば、これらのツールの有効性を大きく下げることができる。詳しくはこちら:EFF Street Level Surveillanceに対してより安全になります。電源を入れた後、最初にパスコードを入力するまで、データは暗号化されたままです。
だからこそ、データを守るために一番できることは、逮捕されるリスクが高まってきたと思ったらすぐにスマホの電源を切ることです。
スマホの電源の切り方
-
素早くできるように、何度か練習しておきましょう。
-
リスクの高い状況では、近くにいる人にもスマホの電源を切るよう声をかけましょう。
トレードオフ: スマホの電源を切ることにはトレードオフがあることも、わかっています。警察を撮影したり、仲間と連携を取ったりすることの方が大事な場面もあります。自分にとって何を優先すべきか、よく考えてみてください。撮影が必要なら、サブのスマホを持っていくことも検討してください。そうすれば、端末に入っている機密データを減らせます。
リスクの高い活動の前に、システム全体で位置情報サービスをオフにする
抗議行動やICEウォッチなど、リスクの高い活動では特に重要です。
スマホのアプリはあなたの正確な位置情報を収集し、データブローカー住所、電話番号、親族といった個人情報を公的記録などから集めて販売する企業。警察やストーカー、ドクシング(Doxxing/Doxing/晒し)本名、自宅の住所、電話番号、勤務先などの個人情報を勝手に公開し、他の人がネット上で(ときには直接)嫌がらせをしたり脅したりできるようにすること。アクティビストに対して使われることがますます増えている手口。詳しくはこちら:ドクシング対策チェックリストしようとする人たちはこのデータを買うことが可能。詳しくはこちら:ドクシング対策チェックリストに売っています。警察は令状なしでこのデータを購入し、Weblocのようなツールを使って、抗議行動の現場も含め、ある地域にどのスマホがあったかを調べています。 GoogleやAppleに保存された位置情報の履歴も、召喚状によって提出を求められることがあります。
スマホ全体で位置情報サービスをオフにすると、アプリがGPSの位置情報を収集できなくなります。そのため、データブローカーに売られたり、Google/Appleにアクセスされたりすることもありません。
位置情報サービスをオフにしても、携帯電話会社から位置を隠すことはできません。 スマホの電源が入っていて電波が届いている限り、携帯電話会社は接続している基地局からあなたのおおよその居場所を把握でき、警察はそのデータを入手できます。保護効果が高い順に:
- スマホを家に置いていく。
- スマホの電源を切る。ファラデーバッグを使えば、さらに保護を強化できます。
- 機内モードをオンにし、さらに位置情報サービスもオフにする。
- 位置情報サービスだけをオフにする。
機内モードだけではGPSはオフになりません。アプリは引き続き位置情報を記録でき、再接続したときにそれをアップロードできてしまいます。
位置情報サービスをオフにする方法
(より簡単な方法:Siriに「位置情報サービスをオフにして」と話しかける)
その他のヒント:
- 移動のために地図を印刷するか、オフラインマップを保存しておくと便利です。
- スマートウォッチや、Bluetoothの「鍵・財布の紛失防止」トラッカーを持っている場合は、家に置いていくか、そちらでも追跡をオフにしておきましょう。
位置情報を必要としないアプリ(ほとんどのアプリがそう)からは、位置情報の許可を取り消す
位置情報にアクセスできるアプリが、あなたの行動の詳細な記録を政府やデータブローカーに渡してしまうのを防ぐ
iPhoneで位置情報の許可を見直す方法
- に移動
- アプリを一つずつ確認して、次のいずれかに設定します:
- しない:ほとんどのアプリにはこれがベスト
- 次回確認またはApp共有時:位置情報をめったに使わないアプリ向け
- このAppの使用中:どうしても必要なナビアプリだけ
- 常に:この許可が必要なアプリはほぼありません
- カメラアプリは必ず「しない」に設定しましょう。写真を共有したりアップロードしたりするときに、居場所がバレるリスクを避けられます。
- という項目に移動してオフにする
Androidで位置情報の許可を見直す方法
- に移動
- アプリをひとつずつ確認して、次のいずれかに設定しましょう:
- 許可しない:ほとんどのアプリにはこれがベスト
- 毎回確認する:位置情報をめったに使わないアプリ向け
- アプリの使用中のみ許可:どうしても必要なナビアプリだけ
- 常に許可:この許可が必要なアプリはほぼありません
カメラや写真アプリの位置情報の追跡をオフにすることは特に重要です
使用中に位置情報が本当に必要かもしれないアプリ:
- ナビ(Apple Maps、Magic Earth、CoMaps)
- 配車アプリ(ただし実際に使っている間だけ)
一時的な許可が必要かもしれないアプリ:
- フードデリバリーアプリが位置情報を必要とするのは、実際に注文するときだけ
位置情報へのアクセスが絶対に必要ないアプリ:
- 写真アプリ
- SNSアプリ
- ゲーム
- ほとんどのショッピングアプリ
- 銀行アプリ
- ニュースアプリ
- ほとんどの仕事効率化アプリ
忘れないで:位置情報にアクセスできるアプリはどれも、プライバシーが漏れる原因になりえます。迷ったら位置情報をオフにして、本当に必要だとわかったときだけオンに戻しましょう。
顔認証・指紋認証によるロック解除(生体認証)をオフにする
生体認証よりもパスコードのほうが、法的に強い立場をとれます。警察は、生体認証でロックを解除するよう強要してくることがあります。
顔認証・指紋認証によるロック解除をオフにする方法
(ほかの項目はオンのままで大丈夫です。)
注意点:顔認証や指紋認証があれば、毎回入力しなくても済むので、より強力なパスワードを使えます。どちらかを選ばなければならないなら、顔認証・指紋認証をオフにするよりも、長いパスコードにするほうが大切です。生体認証をオンのままにするなら、リスクの高い状況に向かうときにすぐオフにする方法を知っておきましょう(下のコツを参照)。
一時的に生体認証を無効にするいちばん確実な方法は、スマホの電源を完全に切ること。 そうすると暗号化パスワードやパスコードなど、鍵を持つ人だけが読めるように情報をスクランブルすること。それ以外の人には、暗号化されたデータはランダムで判読不能な文字列にしか見えない。詳しくはこちら:EFF Surveillance Self-Defenseされます。次のロック解除ではパスコードが必要になります。
iPhoneのロックのコツ: 顔認証・指紋認証をオンのままにしている場合でも、サイドボタンを5回押すと、次のロック解除でパスコードの入力を必須にできます。
iPhoneのカメラのコツ: ロック画面で左にスワイプすれば、ロックを解除せずに写真を撮れます。(撮影中に逮捕された場合に備えて。)
Androidのカメラのコツ: 多くのAndroidスマホでは、サイドボタン/電源ボタンを二度押すと、ロックを解除せずにカメラを起動できます。
スマホ(とパソコン)のOSを常に最新バージョンにしておく
ハッカーやスパイウェア、警察が使うスマホのハッキングツールから身を守れます。
OSのアップデートが出るたびに、セキュリティホールが修正されています。インストールしていないアップデートが増えるほど、警察があなたのデバイスをハッキングできる手段も増えていきます。鍵のかかっていないドアがどんどん増えていく、大きな建物を想像してみてください。
OSが最新の状態でなければ、このガイドで紹介している他の対策の多くも、あなたのデータを守れません。
まずはスマホから始めましょう。リスクの高い活動をする場合は、すべてのデバイスをアップデートしておきましょう。
アップデートのやり方
セキュリティアップデートはとても大切なので、手順を一つずつ案内するツールを作りました。
手動でアップデートする方法
手動でアップデートしたい場合は、デバイスごとに次の手順で行えます:
抗議行動やアクションの連絡(メッセージ・通話)にはSignalを使おう
エンドツーエンド暗号化されたメッセージなら、監視からプライバシーを守れる。一方、通常のSMSは傍受されて読まれるおそれがある。
Signalのインストールと使い方
- スマホにSignalをインストールする
- 既存の連絡先に電話番号からメッセージや通話をするか、相手にSignalのユーザーネームを聞こう。相手もSignalをインストールしている必要あり。
Signalをできるだけ安全に設定するための詳しい手順については、Signalチェックリストを参照。
Signalの通知でメッセージのプレビューをオフにする
スマホが押収された場合(電源が入ったままなら)、警察はロックを解除しなくてもホーム画面に表示されたメッセージを読むことができます。
Signalの通知プレビューをオフにする方法
抗議行動中は、できるだけスマホを機内モードにしておこう
ワイヤレス接続をオフにして、位置情報を守ろう。そうすることで、抗議行動での活動をプライベートかつ安全に保てます。
機内モードにしても、GPSによる位置情報の追跡は止まりません。位置情報サービスを必ずオフにしてください。
スマホを持っていく場合、連絡を取るために使う必要があるかもしれません。携帯の電波がつながっている間は、接続している基地局からおおよその位置が割り出される可能性があることを覚えておこう。
スマホのパスコードを8〜10桁のランダムな数字にする
8桁のランダムなパスコードを警察が解読するには何年もかかります。今のパスコードなら、自動化ツールを使えばおそらく5分もかからずに突破されてしまいます。
パスコードの変更方法
-
このランダムパスコード生成ツールを使って、8〜10桁のランダムなパスコードを作りましょう。(自分で考えるのはNG。人間はランダムに選ぶのが苦手です!)
-
パスコードを変更する:
-
覚えやすくするために、今すぐ新しいパスコードを少なくとも10回続けて入力する練習をしましょう。(生体認証をオフにすると、スマホをロックするたびにパスコードの入力が求められるようになります。)
-
覚えるまでは、新しいパスコードを紙に書いて自宅の安全な場所に保管しておきましょう。そして2〜3週間たったら、その紙は処分してください。スマホでリマインダーを設定しておくと便利です。
パスコードの解読にはどのくらい時間がかかる?
| 種類 | 解読にかかる時間(平均) | 例 |
|---|---|---|
| 6桁の推測しやすいパターン | 24時間以内に解読される | 333666(よくあるパターン)または110585(Nov 5, 1982を表す日付のパターン) |
| 6桁のランダムなコード | 解読に200日 | 238253 |
| 8桁のランダムなコード | 解読に40年以上 | 34780026 |
注意:これらの時間はスマホにのみ当てはまります。パソコンはずっと短時間で解読されてしまうので、はるかに強力なパスワードが必要です。
出典: 上の表の推定値は、警察が使うフォレンジック用ハッキングツールで実際に観測された毎秒の試行回数を前提にしています。もっと強いセキュリティが必要なら、10桁のパスコードを使いましょう。考えうる最も強力な解読手段に対しても身を守れます。出典はパスコードに関するFAQのリンクを参照してください。
スマホの保護をさらに強化する
- 社会運動の場でオーガナイザーやリーダーをしている。
- 自分のアイデンティティ(人種、セクシュアリティ、在留資格など)を理由に、警察に狙われやすい。
- 危険にさらされやすい人たちと多くの密接なつながりがある。
リスクが高い場合は、できればデモや活動用にサブのスマホを用意することをおすすめします。そうすることで、普段使いのスマホを使う場合よりも、あなた自身とあなたのネットワークをずっと強く守れます。
抗議行動・アクション中は、進行中のすべてのスレッドでSignalの消えるメッセージを5〜15分に設定する
スマホが押収されても、消えるメッセージは時間が来れば消えます(ただし、既読のものに限ります)。
消えるメッセージを有効にする方法
。
アクションが終わったら、もっと長い時間に戻しても大丈夫です。
重要: メッセージが消えるのは「既読」になってからです。つまり、未読の新着メッセージは押収されたスマホに残り、警察に読まれてしまう可能性があります。逮捕された人がわかっている場合は、その人をグループから外しましょう。
から、新しいスレッドすべてに消えるメッセージを設定しておくこともおすすめします。
Signalの通知でメッセージのプレビューと送信者名を非表示にする
スマホが押収されると、警察に通知履歴を見られてしまう可能性があります。
スマホが押収された場合、警察が通知履歴にアクセスする方法は二つあります:
- スマホのロックを解除しなくても、ホーム画面に表示された通知を見ることができます。
- ハッキングツールを使えば、スマホが受信した通知のログにアクセスできます。 (Prairieland事件での実例)
これは受信したメッセージだけが対象です。そして、(消えるメッセージを有効にしている場合)Signalからメッセージが消えた後でも、このリスクは残ります。
Signalの通知をオフにする方法
スマホのOS側でSignalの通知をオフにすると、Signalの着信も通知されなくなります。
Signal Desktopを使っている場合は、そちらでも通知をオフにしておきましょう。
参考: iOSにすでに保存されている通知ログを消去したい場合、唯一の方法はスマホを工場出荷状態にリセットし、新しいデバイスとして設定し直すことです。バックアップには通知履歴も含まれているので、バックアップからは復元しないでください。
Signalのセキュリティチェックリストを実践しよう
Signalを安全に使うための設定方法
Signalチェックリストのすべてのステップを完了して、Signalのセキュリティとプライバシーを強化しましょう。
広告ID(警察に位置情報を追跡されるおそれあり)を無効にする
警察は広告IDを利用したツールで人々を追跡している
ICEをはじめとする警察機関が位置追跡ツールを使っていることがわかっています。これらのツールは、スマホが発信する「広告ID」に部分的に依存しています。こうしたツールは、社会運動の弾圧によく使われています。
広告IDは、広告経由で送り込まれるスパイウェアの標的選びにも使われてきました。
iPhoneでは、この機能はデフォルトで無効になっています。 Androidではデフォルトで有効になっているので、無効にする必要があります。
広告IDを無効にする方法
iPhoneでは、この設定はデフォルトで無効になっています。でも、念のため確認しておきましょう。
この設定の場所は機種によって違うので、検索するのがいちばん簡単です。
スマホのロック中は音声アシスタント(Siri や Google アシスタント)をオフにする
ロックされた状態でも、警察があなたのスマホに基本的な操作をさせるのを防ぎましょう。
音声アシスタントをオフにする方法
顔やタトゥーなど、個人を特定できるものが写った写真や動画はシェアしない
人の顔が写った写真をシェアするときは気をつけましょう。その人が逮捕されたとき、写真が不利な証拠として使われることがあります。
道順を印刷するか、オフラインマップを使う
Google マップの履歴には、あなたが行ったすべての場所が記録されています。警察は令状があればこのデータを手に入れられます。
特定のエリアにいた人を誰でも追跡するために警察が使う「ジオフェンス令状特定の時間帯に特定のエリアにあったすべてのデバイスのデータを、Googleなどの企業に提出させる令状(Warrant)と召喚状(Subpoena)の違いどちらも企業にデータを提出させることができる法的な命令。令状は、犯罪の相当な理由があると認めた裁判官の署名が必要で、警察が自宅やスマホを捜索することが可能になる。召喚状の多くは裁判官なしで発行できるが、捜査側が入手できる情報は令状ほど多くはない。ICEは、裁判官ではなくICE職員が署名した「行政令状」をよく使う。行政令状では許可なく家に入る権利は認められていない。。警察はこれを使い、抗議行動の近くにいた人を特定している。詳しくはこちら:EFF」から身を守ることができます。
プライバシーを守ったナビゲーションの使い方
- アクションや抗議行動に出かける前に、位置情報サービスをオフにしましょう。
- 携帯キャリアにも居場所を知られないように、できるだけスマホを機内モードにしておきましょう。
- できれば昔ながらの印刷した道順を使いましょう。検索のプライバシーを守るため、Open Street Map から印刷しましょう。(さらにプライバシーを高めたいなら、Tor Browser で Open Street Map にアクセスしましょう。)
- プライバシーを守りながらオフラインで地図や道順を使えるアプリを使いましょう。いちばんおすすめなのは Magic Earth マップ(Android と iPhone に対応)ですが、Apple マップもオフラインマップをダウンロードでき、十分に使えます。アプリ内でエリアを事前にダウンロードする機能を探し、その後はずっとスマホを機内モードにしておきましょう。自動ナビ機能は使えないので、道順を自分で一つずつ確認しながら進む必要があります。
BluetoothとWi-Fiをオフにする
警察は追跡ツールを使って、スマホが発しているBluetoothやWi-Fiの信号から、その場所に誰がいるかを特定できます。
スマホを持っていくなら、連絡を取るためにモバイル通信が必要で、機内モードにするのは現実的ではないはず。そのため、追跡されるリスクを減らすにはBluetoothとWi-Fiをオフにするのがベストです。
iPhoneの注意点: 画面を下にスワイプして「コントロールセンター」からBluetooth/Wi-Fiをオフにしても、実際には完全にはオフになりません。今つながっているネットワークから切断されるだけで、追跡可能な信号は出し続けています。完全にオフにするには、以下の手順に従ってください。
BluetoothとWi-Fiをオフにする方法
仲間を危険にさらすおそれのあるSignalグループから退出する
スマホが押収されたときに、あなたのネットワークを守ることにつながります。
警察にスマホを押収された場合、最大のリスクのひとつは、あなたのネットワーク全体がさらされてしまうことです。 Signalアカウントで本名を使っていなくても、Signalのユーザー名の裏にはそれぞれ固有のIDがあります。警察はこのIDを使って、押収した複数のデバイスをまたいで同一人物を特定できてしまいます。
グループからの退出と削除、両方が必要です:
- 退出するだけだと、過去のメッセージやグループのメンバー履歴がスマホに残ったままになります。
- 削除するだけだと、新しいメッセージが届き続け、スレッドがまた表示されてしまいます。
Signalグループから退出し、さらに削除する方法
- 後で再参加する計画を立てておく: 逮捕の可能性がある場面に向かう前に、自宅など安全な場所で、すべてのグループと、アクションや国境通過が終わった後に再追加してくれる人のリストを紙に書いておきましょう。
- グループから退出するには:
- 自分が唯一の管理者の場合は、メンバー全員を削除するか、別の人を管理者に指定する必要があります。
- スマホからグループを削除するには:
- 他の人の端末からは削除されません。
セキュリティ習慣のヒント:
- 3か月ごとにSignalのスレッドを整理するよう、定期的なリマインダーを設定しましょう。
- どのグループから退出したか、アクションの後に誰に再追加を頼めるかを、必ずメモしておきましょう。
注: この作業がすごく面倒で手間がかかると感じたら(実際そうです!)、それもアクション用にサブのスマホを使うべき理由のひとつです。そのスマホは、その日のアクションを実行するのに必要な一つか二つのグループにだけ参加させておけばいいのです。
スマホをバックアップする
スマホが押収されて、新しいスマホが必要になったときのために。
より安全にするために、スマホのバックアップはクラウドではなくパソコンに取るのがおすすめです。警察は令状を取って、iCloudやGoogleのバックアップ、オンライン上の写真やドキュメントなどを手に入れることができます。
スマホをパソコンにバックアップする方法
iPhoneの場合:USBケーブルでパソコンに接続し、iTunes/Finderを開いてデバイスを選択します。手動でバックアップする項目の「今すぐバックアップ」をクリックし、データを守るために「ローカルのバックアップを暗号化」が選択されていることを確認してください。(パスワードは忘れずに保存しておくこと)
Androidの場合:USBケーブルでスマホをパソコンに接続し、表示されたら「ファイル転送」モードを選んで、必要なフォルダ(DCIM、Downloadなど)を手動でコピーします。コピー先はパソコンのハードドライブです。
ファラデーバッグを使って、スマホから出る追跡可能な信号をすべて遮断する
ファラデーバッグは、スマホに出入りするすべての信号(GPS、携帯電話の電波、Wi-Fi、Bluetoothなど)を遮断します。
理論上は、スマホの電源を切れば同じ効果があるはずです。よくあることではありませんが、スマホをハッキングして電源が切れていてもネットワークに接続できるようにする方法が存在します。ファラデーバッグを使えば、さらに安心です。
ファラデーバッグの購入先の例:
- Mic Lockのファラデーバッグ(13ドル)- 最も安いけれど、信号が少し漏れることがある
- MOS Equipmentのファラデーバッグ(23ドル)
- SLNTのファラデーバッグ(30ドル)
デモで身を守るためのその他のヒント
このセクションは、アクティビズムや権利擁護に関わるすべての人向けです。
逮捕されたときに電話する番号を決めておく。油性ペンで体に書いておく。
逮捕されたときに電話をかけて、外側からサポートしてもらうための番号です。リスクの高い状況で特に重要です。
逮捕されたときに電話する番号の選び方
- 逮捕されたときに誰に電話するか決めておく:
- 地域で警察施設・監獄サポート逮捕の可能性があるアクションや抗議行動でのサポート役。行動の最中と終了後に、逮捕された人をサポートします。誰が逮捕されたかを把握し、弁護士と連絡を取り、警察施設の外で待機し、釈放されたら本人のスマホや食べ物を届け、家まで送ります。のホットラインが活動しているかわからない場合は、誰かを緊急連絡先に決めて、その人の電話番号を使いましょう。法的サポートにつないでくれる友人や、信頼できる仲間でもOKです。必ず事前に本人の同意をもらっておきましょう。
- リスクの高いアクションに参加する場合は、オーガナイザーがすでに専用の法律ホットライン番号を用意していることもあります。
- 大都市なら、アクティビストをサポートするスタッフがいる National Lawyers Guild(全米法律家ギルド)の留置サポート用ホットラインがあるかもしれません。 NLG の留置サポート用ホットライン番号の一覧はこちら。ホットラインを使うのは、事前に留置サポートのフォームを提出してある場合だけにするのがおすすめです。そうすれば、あなたへのサポートを進めながら、あなたの連絡先にも代わりに電話してもらえます。
- **法律ホットラインの番号を油性ペンで体に書いておく。**簡単にこすれて消えない場所(上腕、脚、胴体)に書きましょう。逮捕されて電話をかけられるときは、その番号にかけてください。
目立たない服装で周りに溶け込もう。プライバシーをより守りたいなら顔を隠すことも検討しよう
警察は顔認識技術を使って、防犯カメラの映像からあなたを特定することができます。敵対する人たちは、「逆画像検索」ツールを使ってあなたを見つけ出し、ネット上で嫌がらせをしてくることがよくあります。
周りに溶け込む方法
- 特定されにくい無難な服を着る(すごく特徴的な柄や色は避ける)。
- タトゥーを隠すなど、写真や動画で目立ってしまうような特徴的なものは隠しておきましょう。
- KN-95マスクを着用すると、COVID対策にもなり、匿名性も高まります。
監視を意識して移動の計画を立てよう
自分が負うリスクの大きさを考え、監視を避けるためにどこまで手間をかけたいかを検討しましょう。
気をつけたい追跡の例:
- 自動ナンバープレート読取装置(ALPR)通過する車のナンバープレートを自動ですべて撮影し、時刻と場所を記録するカメラ。米国で最も普及しているブランドはFlock。高速道路、料金所、橋、パトカーなどによく設置されている。これがあれば警察は令状なしに車を追跡できる。データは他の警察機関と共有されることも多い。詳しくはこちら:EFF Street Level Surveillance: あらゆる場所にありますが、特に料金所や橋に多く設置されています。
- 監視カメラ:ほとんどの店舗や企業などの内外、そして公共交通機関にはカメラが設置されています。スマートドアベルなど、一般家庭のカメラのことも頭に入れておきましょう。
- 交通系ICカード:交通系ICカードを使って公共交通機関に乗ると、デジタルな記録が残ります。抗議行動に向かうときは、現金で支払うか使い捨ての乗車券を買うことを検討しましょう。(ちなみに、ほとんどの公共交通機関には常にたくさんの監視カメラがあります。)
- クレジットカード:クレジットカードやタッチ決済を使うと、特定の時間に特定の場所にいたことを示すデジタルな記録が残ります。プライバシーを守るために、できるだけ現金を使うことを検討しましょう。
- 配車アプリ(Uber/Lyft): 配車アプリを使って抗議行動の現場に行くと、あなたの移動経路や居場所がはっきりと記録に残ります。
さらに詳しく
ヒント: 次のアクションの前に、一緒に行く仲間とこのチェックリストをグループセッションでやってみるのもおすすめです。そのほうが楽しいし、全員が最後までちゃんとやり切れます。
- Electronic Frontier Foundation - 抗議活動に参加するためのガイド(2024年更新)
- CLDC - Expect the Unexpected: Secure Your Phone Against Confiscation or Loss / 予期せぬ事態に備えて:押収や紛失からスマホを守る(2021年)
- Freedom of the Press Foundation - What to do if your phone is seized by the police / 警察にスマホを押収されたらどうするか(2016年)
- Freedom of the Press Foundation - Mobile security tips: Nine steps to prepare your phone before an action / モバイルセキュリティのヒント:アクションの前にスマホを準備する九つのステップ(2020年)
- Freedom of the Press Foundation - Your smartphone and you: A handbook to modern mobile maintenance / スマホとあなた:現代のモバイルメンテナンスのハンドブック(2024年)
- The Markup - How Do I Prepare My Phone for a Protest? / 抗議行動に向けてスマホをどう準備する?(2024年)
関連ガイドでさらに学ぼう
質問はありますか? このガイドをもっと便利にしていくために、ぜひ教えてください。